ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本)

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株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 SME, SMEJ, Sony Music
本社所在地 Template:Country data JPN 日本
〒102-8353
東京都千代田区番町4番地5
設立 1968年3月
業種 情報・通信業
事業内容 音楽ソフトの企画・制作・製造・販売、音楽出版 アーティストマネージメント雑誌・書籍の出版など
代表者 北川直樹(代表取締役CEO
資本金 100百万円
売上高 162,248百万円(2007年3月期・連結)
従業員数 約1,400名(グループ計)
決算期 毎年3月31日
主要株主 ソニー株式会社 (100%)
主要子会社 SMEレコーズエピックレコードジャパンキューンレコードソニー・ミュージックレコーズソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズアリオラジャパン、ソニー・ミュージックディストリビューション、ソニー・ミュージックマニュファクチュアリング、アニプレックス
関係する人物 酒井政利丸山茂雄大賀典雄岸栄司
外部リンク http://www.sonymusic.co.jp/
特記事項:現法人の設立は2003年4月1日
六番町 本社社屋

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment(Japan) Inc.)はソニーグループの音楽系事業統括会社(中間持株会社)。略称SMESony MusicCMクレジットなどで使われる事が多い)。

概要

もともとは、1968年にCBS・ソニーレコード株式会社として設立された会社(1991年から現社名)で、レコード製作なども行っていた。2001年にレコード製作部門、営業部門、製造部門を会社分割により子会社に移し、統括会社になっている。現在の法人は、2003年に非音楽部門を分離するために行った会社分割の際に、旧ソニー・ミュージックエンタテインメントの音楽事業を承継し設立された。

音楽系事業以外(ソニー・マガジンズアニプレックスなど)は、2003年の会社分割で同時に設立された株式会社ソニー・カルチャーエンタテインメントが統括会社(持ち株会社)となっている。しかし、ソニーのリテール事業の売却に伴い、2006年5月17日に株式会社エスシーユーに商号変更したうえで、会社分割により新・株式会社ソニー・カルチャーエンタテインメントとリテール事業の統括会社の2社を子会社として設立。株式会社エスシーユーはソニー株式会社に吸収合併され、さらに株式会社ソニー・カルチャーエンタテインメントも2006年12月1日に株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントに吸収合併された。この様にソニーによるグループの解体・再編が始まっている。(リテール部門の売却については、ソニーのリテール事業参照)

アメリカ合衆国のソニー・ミュージックエンタテインメント(CBSレコードが母体)は、2004年BMGエンターテインメントと合併し、「ソニーBMG・ミュージックエンタテインメント」が発足した。

2008年10月には、ソニーが「ソニーBMG・ミュージックエンタテインメント」のベルテルスマン持分を取得し、「ソニーBMG・ミュージックエンタテインメント」を完全子会社化した。同時にソニーの完全子会社であるソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)は、「ソニーBMG・ミュージックエンタテインメント」からBMG JAPANの全株式の譲渡を受け、BMG JAPANを子会社化[1]した。 その後2009年10月1日、BMG JAPANの国内制作部門および洋楽部門以外の部門を吸収合併した(BMG JAPANの国内制作部門は新設の株式会社アリオラジャパンへ、洋楽部門はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルへ、それぞれ承継した)。

音楽配信事業を巡っては、他のレコード会社と比べて一曲あたりの値段が若干高く設定されている他、著作権管理が厳しく、原則としてソニー製ウォークマンやパソコン用プレイヤーでしか再生が不可能なATRAC方式が主体なこと(近年はWMA方式も登場したが)、音源が配信されているサイトが子会社のレーベルゲートが運営しているmoraとその提携先にほぼ限られており、iTunes Storeをはじめとする他のサイトでは配信されていない(親会社のソニーのウォークマンアップル インコーポレイテッドiPodに次ぐシェアを有していることも考えられるが、アメリカやヨーロッパではiTSを含め、様々なサイトで配信されている)ため、他のレコード会社のそういった流れからは孤立している。しかし、ソニーがiPod向けの周辺機器の発売を発表するなど、日本国内でもソニーのiPodなどに対する考え方が変化している傾向にあり、配信価格の値下げや配信サイトの拡大などを含め、今後の動向が注目されている。尚、アリオラジャパンをはじめとした旧BMG JAPAN系の会社やレーベルはSME傘下になっても引き続きiTunes Storeなどで楽曲提供を行っている。

沿革

  • 1968年3月1日 - ソニー株式会社米国Columbia Broadcasting System Inc.(現CBS Inc.)との合弁契約に基づき、東京都品川区にCBS・ソニーレコード株式会社として設立。資本金720百万円。出資比率は50:50で、日本における資本自由化措置後第1号の合弁会社であった。創業当初から、当時最新鋭のレコード・カッティング・マシーンであるノイマン社のSX-68を導入し、レコードのカッティング及び生産を開始。
  • 1968年4月 - 本社を東京都港区に移転。
  • 1968年8月 - 第1回新譜を発売(サイモン&ガーファンクルサウンド・オブ・サイレンス」ほか)
  • 1968年11月 - 静岡県志太郡大井川町(現・焼津市)に静岡工場(現 静岡第1プロダクションセンター)を竣工。
  • 1969年 2月 - 第1回LPを発売(サイモン&ガーファンクルの映画サントラ盤「卒業」ほか)
  • 1969年 - 邦楽の制作を開始、第1回新譜を発売(フォーリーブス「オリビアの調べ」、カメ&アンコー水虫の唄」ほか)。
  • 1969年12月 - カセットテープソフト生産開始。
  • 1971年7月 - 新レーベルEPIC」発足。
  • 1973年8月 - 株式会社シービーエス・ソニーと商号変更。本社を東京都新宿区に移転。
  • 1974年8月 - 静岡工場をCBS・ソニーレコード株式会社として分離。
  • 1977年 - ソニー社製PCMプロセッサーPUA-1602[1]3/4インチUマチックVTRを使って、世界初の16ビットによるPCMデジタル録音を行う(盛田昭夫コレクションによるピアノ・ロールによる録音)。
  • 1978年 - ソニー社製PCMプロセッサーPCM-1600[2]を導入、運用開始。
  • 1978年5月 - ビデオソフト発売開始。
  • 1978年8月 - 全額出資にて株式会社EPIC・ソニーを設立。
  • 1978年9月 - 東京都新宿区に信濃町スタジオを完成、運用開始。
  • 1979年 - 音の良い高品質レコード「マスターサウンド」シリーズを発売開始。
  • 1979年2月1日 - ソニー社製24チャンネルマルチPCMデジタルレコーダー、PCM-3224[3]を使った世界初の24ch、16ビットによるデジタルマルチ録音を荒川区民会館にて行う(グリーグ作曲「ピアノ協奏曲イ短調中村紘子(ピアノ)、大町陽一郎指揮東京フィルハーモニー交響楽団)。尚、この録音の編集作業(於:同社信濃町スタジオ)から、ソニー社製の世界初の本格的デジタル音声編集機(DAE-1000)の使用を世界で初めて開始する。
  • 1980年? - 後に於けるCDの発売も考慮して、ソニー社製PCMプロセッサーPCM-1610[4]を導入、運用開始。
  • 1981年8月 - SD事業部新設、アーティストの発掘・育成を強化。
  • 1982年4月 - コンパクト・ディスク・ソフトの生産開始。
  • 1982年 - ソニー社製24チャンネルマルチPCMデジタルレコーダー、PCM-3324[5]を導入、運用開始。
  • 1982年10月1日 - 世界初のコンパクト・ディスク・ソフトを発売(ビリー・ジョエルニューヨーク52番街」ほか初回全50タイトル)。[6]
  • 1983年8月 - 株式会社シービーエス・ソニーグループと商号変更。又、企画制作部門を、株式会社CBS・ソニーとして分離。
  • 1984年 - 自社制作の録音が、原則として全てPCMデジタル録音となる。
  • 1986年 - ソニー社製PCMプロセッサーPCM-1630[7]を導入、運用開始。
  • 1988年1月 - ソニー株式会社が米国CBS Inc.の所有していた全株式を取得。
  • 1988年2月 - ソニー株式会社よりビデオソフト・カラオケソフトの企画制作・製造・販売会社である株式会社ソニービデオソフトウェアインターナショナルの全株式を取得。
  • 1988年3月 - 株式会社CBS・ソニー、株式会社EPIC・ソニー、CBS・ソニーレコード株式会社および株式会社ソニービデオソフトウェアインターナショナルの4社を吸収合併。
  • 1989年 - ソニー社製48チャンネルマルチPCMデジタルレコーダー、PCM-3348[8]を導入、運用開始。
  • 1989年11月 - レーザーディスクの生産開始。
  • 1991年4月 - 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントと商号変更。
  • 1991年11月 - 東京証券取引所市場第二部に上場。
  • 1992年2月 - 静岡県榛原郡吉田町に静岡第2プロダクションセンターを竣工。
  • 1992年4月 - 新レーベル「キューン・ソニーレコード(Ki/oon SONY Records)」発足。
  • 1992年8月 - ミニディスク(MD)ソフト生産開始。
  • 1992年11月 - MDソフト発売開始。(マライア・キャリー「エモーションズ」ほか初回全88タイトル)
  • 1995年3月 - 公式ホームページ「BIGTOP(現Sony Music Online Japan)」スタート。
  • 1996年6月 - 静岡プロダクションセンターがISO「ISO9002」の認証を取得。
  • 1996年9月 - 信濃町スタジオにて、世界初のDSD方式による録音を行う(トニー・ウィリアムス「ヤング・アット・ハート」)。
  • 1997年2月 - DVDソフト生産開始。(「ザ・シークレット・サービス」ほか)
  • 1997年4月 - 静岡プロダクションセンターが国際環境規格「ISO14001」の認証を取得。
  • 1998年7月 - 茨城県那珂郡那珂町(現・那珂市)に茨城プロダクションセンターを竣工。東京都港区に白金台ビル(白金台オフィスとも)を完成。
  • 1998年8月 - 社章を“Sony Musicロゴタイプ”に変更。
  • 1999年5月21日 世界初のスーパー・オーディオCDソフトを発売(マイルス・デイビスカインド・オブ・ブルー」(SRGS-4501)ほか)。
  • 1999年12月 - 東京証券取引所における株式の上場廃止。
  • 1999年12月 - インターネットによる邦楽新譜CDシングルタイトル曲の有料音楽配信「bitmusic(ビットミュージック)」を開始。
  • 2000年1月 - ソニー株式会社と株式交換し、同社の完全子会社となる。
  • 2000年2月 - コーポレイト・エグゼクティブ制度(執行役員制度)を導入。
  • 2000年4月 - 著作権侵害増加を危惧し、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントが中核となり音楽業界各社出資の下、株式会社レーベルゲート設立。
  • 2001年1月 - レコード制作の一部門を(株)デフスターレコーズとして分離。
  • 2001年3月 - 乃木坂ビル竣工。(B1F~B3FにSony Music Studios Tokyoを併設)
  • 2001年5月 - ソニーミュージックグループ総合ECショップ「EGSTREET」(現Sony Music Shop)オープン。
  • 2001年6月 - ブロードバンドマガジン「MORRICH」スタート(名称は「MORRICHは、リッチな盛田ではなくて、more richという意味」(SMEの盛田昌夫談))。 本社を東京都千代田区(SME六番町ビル)に移転。
  • 2001年10月 - レコード制作部門を(株)ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル、(株)ソニー・ミュージックレコーズ、(株)エピックレコードジャパン、(株)キューンレコード、(株)ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズとして分離。営業部門を(株)ソニー・ミュージックディストリビューションとして分離。製造部門を(株)ソニー・ミュージックマニュファクチュアリング(2009年4月(株)ソニーDADCジャパンに社名変更)として分離。
  • 2002年2月 - ソニーミュージックグループが環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」の認証を取得。
  • 2002年12月 - CD音源の携帯電話向け配信サービス「着うた」開始。
  • 2003年4月1日 - 株式会社エスエムイージェーと商号変更。新設分割により同社の完全子会社として株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントと、株式会社ソニー・カルチャーエンタテインメントの2社を設立(音楽事業とその他の事業を分離)。
  • 2003年7月1日 - 株式会社エスエムイージェーがソニー株式会社に吸収合併され解散。この結果、ソニー株式会社が完全親会社となる。
  • 2004年8月1日 - 米ソニー・ミュージックエンタテインメントBMGエンターテインメントベルテルスマングループ )が合併し、また双方の50%ずつの出資によってソニーBMG・ミュージックエンタテインメントを発足。
  • 2005年2月 - 子会社・株式会社ソニー・ミュージックネットワーク設立(MORRICH、bitmusicの事業承継)。
  • 2006年3月 - 「MORRICH」終了。
  • 2006年7月 - 保有していた白金台ビルを売却。
  • 2006年12月 - 株式会社ソニー・カルチャーエンタテインメントを吸収合併。
  • 2008年10月 - 株式会社BMG JAPANを子会社とする。
  • 2009年10月 - BMG JAPANの国内制作部門を新設の株式会社アリオラジャパンへ、洋楽部門(RCA/JIVEグループ)をソニー・ミュージックジャパンインターナショナルへ承継し、残った法人をソニー・ミュージックエンタテインメントが吸収合併。

グループ会社

※…旧・ソニー・カルチャーエンタテインメント傘下の企業

レーベルビジネスグループ

第1グループ

第2グループ

第3グループ

それ以外

ビジュアルビジネスグループ

メディアビジネスグループ

アーティストマネジメント&パブリッシングビジネスグループ

マーケティング/ディストリビューションビジネスグループ

ソリューション/ライツビジネスグループ

その他

かつてあったグループ会社

レーベル&コンテンツビジネスグループ

  • Oo RECORDS(1998年に事業解散)
  • TRUE KiSS DiSC小室哲哉が主催したレーベル。2000年に活動休止)
  • Antinos Records(1994年 - 2004年 2002年7月までグループ会社だったが、エピックレコードに吸収合併され、2004年に運営終了)
  • パームビーチ2008年3月末でレーベル運営を解消し、事業解散)
  • ボイス&ハート(2008年4月にアニプレックス傘下から独立)
  • HIT STREET
  • BMG JAPAN(邦楽部門をアリオラジャパンに、洋楽部門(RCA/JIVEグループ)をソニー・ミュージックジャパンインターナショナルに承継の上、2009年10月1日に親会社と合併し解散)

関連項目

脚注

  1. 16ビット直線量子化を実現した初のPCMプロセッサー。ちなみに、サンプリング周波数は44.056KHzだった。このプロセッサーは後に改良版が、PCM-1600として翌年に発売された。
  2. 16ビット直線量子化、サンプリング周波数:44.056KHz。録音媒体には3/4インチのU規格VTRを使用。
  3. 1インチテープ使用。16ビット直線量子化、サンプリング周波数は50.35KHzで、後に改良して44.1KHzにも対応できる様にした。
  4. 16ビット直線量子化、サンプリング周波数は44.056KHzと44.1KHzと、記録用に使用するVTRによって自動認識するものである。
  5. 当時、新たに開発したDASHフォーマットを使った初のPCMマルチレコーダーである。1/2インチテープ使用、16ビット直線量子化。サンプリング周波数は44.1KHzと48KHzの2つに対応している。値段は3300万円。
  6. ちなみにCDソフト第1号は、ビリー・ジョエルニューヨーク52番街」(35DP1)だが、クラシック第1号は、ロリン・マゼール指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による、ベートーヴェン作曲交響曲第5番「運命」&シューベルト作曲「未完成交響曲」の日本デジタルライヴ録音(38DC1)、邦楽第1号は、大滝詠一の「A LONG VACATION」(35DH1)。ちなみに、発売当初の値段は、デジタル録音物が1枚3800円、アナログ録音物が1枚3500円だった。
  7. 技術的スペックはPCM-1610と同一だが、前記発売時後のデジタル技術の発達により、A/D、D/Aの各コンバーター部分等が改良されている。
  8. DASHフォーマットを使った48チャンネルマルチとしては初のPCMマルチレコーダーである。1/2インチテープ使用、16ビット直線量子化。サンプリング周波数は44.1KHzと48KHzの2つに対応、PCM-3324との互換性を有する特長がある。値段は3800万円。

外部リンク